筆者はヘッジファンドに投資をして資産形成を行なっています。
ヘッジファンドとはどのような金融商品なのかという点にいついては以下で詳しくお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
→ 【富裕層向けサービス】日本でも存在感が増すヘッジファンドとは?公募型の投資信託との比較を通じてわかりやすく解説!
ヘッジファンドに興味のある方も、普段生活する上で目にすることがなく、どのように投資すればよいか分からない方も多いかと思います。
実際、ヘッジファンド を購入(出資)するにあたり、どのような方法があるのでしょうか?
欧米では代表的な運用手段であるヘッジファンド。
日本ではまだまだその存在すら認知されておらず情報も全然落ちていません。(そもそも私募なので、公に告知ができないのですが。)
今回の記事では、私募ファンドであるヘッジファンドを購入する選択肢、方法についてお伝えしていきます。
証券会社を通してヘッジファンド型の投資信託を購入
投資家にとって最も身近なファンドといえば投資信託かと思います。投資信託は手軽に証券会社や銀行などの金融機関を通して購入することができます。
通常の投資信託は野村アセットマネジメントなどの資産運用会社が運用を担います。
中には主要金融グループから独立した「ひふみ投信」を運用する「レオスキャピタル」のような運用会社によって運用されている商品もあります。
更に投資信託にはヘッジファンドが運用を行い、日本の証券会社や運用会社に卸している商品が数多く存在しています。
これはヘッジファンドの運用手段を真似しているに過ぎませんどこが真似かというと、下落相場でもプラスのリターンを目標にするという点です。
以下は当サイトで分析しているヘッジファンド型の投資信託です。他にも日興レジェンドイーグルなどがあります。
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しかし、これらのファンドは正直言ってヘッジファンド特有の絶対収益型の特性を満たしているとはいえません。
例えばダブルブレインは運用を英国の著名ヘッジファンドであるマングループが担っています。
マングループとは?
Man Group plcは、イギリスに本拠を置く世界的なヘッジファンド管理会社です。Man Groupは、投資運用、資産運用、リスク管理などのサービスを提供しています。
Man Groupは、1783年に創業され、現在では世界中で広範な投資戦略を展開しています。同社は、主にオルタナティブ投資戦略を追求し、株式、債券、商品、為替などの異なる資産クラスに投資しています。また、Man Groupは、量的アプローチやシステマティックな取引手法を活用していることでも知られています。
ダブルブレインと全世界株式を比較したものが以下となります。
青:ダブルブレイン
赤:全世界株式(円建て)
たしかにコロナショックのような大きな下落は抑制していますが、リターンが低く全世界株に大きく劣後しています。
先ほど挙げたヘッジファンド型投信はヘッジファンドが運用を行い投資信託として販売しています。
他にも日本の運用会社がヘッジファンド流の運用を行っている投資信託も存在しています。代表的な例は以下となります。
ファンド名 | 運用会社 | 運用手法 |
ノムラ・グローバルトレンド円・年2回決算 | 野村アセットマネジメント | 世界の株、債券、コモディティ等の先物投資で相場トレンドを追随 |
サイエンティフィック・エクイティ・ファンド | ブラックロック | 割安銘柄を買い割高銘柄を売るロングショート戦略 |
野村グローバル・ロング・ショート | 野村アセットマネジメント | 世界の株価指数や債券先物をロングショートする戦略 |
下値抵抗力日本株ファンド | シンプレクス | 親子上場で割高な親(子)会社を売り割安な子(親)会社を買う戦略 |
AR国内バリュー株式ファンド | みずほ | 資産の最大2割を中小型の割安銘柄にとうし。下落局面では積極的に先物を売る。 |
ただ、以下の通りどれも散々な成績で日経平均や全世界株式に大幅に劣後しています。
ノムラ・グローバルトレンド円・年2回決算
サイエンティフィック・エクイティ・ファンド
野村グローバル・ロング・ショート
下値抵抗力日本株ファンド
AR国内バリュー株式ファンド
ヘッジファンドの真似をしても所詮はサラリーマンのファンドマネージャーが運用してしまっては再現性がないのです。
ヘッジファンドは下落を抑制しながら高いリターンを安定して積み重ねていくのが魅力ですからね。
以下のヘッジファンドインデックスと比べると大きな差があるのがよくわかりますね。
ヘッジファンドが運用して証券会社に卸しているヘッジファンド型の投信も、ヘッジファンド流の運用を行う投信も所詮はヘッジファンドの亜流なのです。
プライベートバンキングを活用してヘッジファンドを購入する
ヘッジファンドを購入するためにプライベートバンクを活用するのは王道中の王道です。プライベートバンクとは、富裕層御用達の金融サービスですね。
→ プライベートバンク(Private Bank)とは何?いくらから起用可能で利回り・手数料は?実態をわかりやすく解説
プライベートバンクは、端的に言うと富裕層のお金を安全なところで運用するというのがそもそもの興りです。古くからプライベートバンクがある国や地域は、政治的に不安定な時代が長く続いていました。不安定な国に住む富裕層のお金が流れてきて運用するようになったというのが歴史的な流れです。
スイスのプライベートバンクだと、中世くらいにまで起源はさかのぼります。イタリアやスペインといった国家体制が非常に不安定だった国の富裕層がスイスに資産を預けたのです。そのため、スイスのプライベートバンクは顧客の資金を安全に運用するということを今も大切にしています。
一般的には、プライベートバンキングは、大手のUBSやクレディスイスから独立した資産運用部門を指します。どちらかというと、米国が発祥でした。米国の大手銀行が、富裕層の資産をアグレッシブに運用するのがプライベートバンキングです。資産を増やすために非常にアグレッシブな運用をするので、資産を守ることを第一にするプライベートバンクとの違いは、そこにあると考えています。
出所:ZUU ONLINE
日本にはスイス系の以下の金融機関がプライベートバンクを提供しています。
金融機関 | 口座開設に必要な最低資産 |
クレディ・スイス証券 | 10億円以上 |
UBSウェルスマネジメント | 2億円以上 |
プライベートバンクが一番安全にヘッジファンドを選択できそうですが、そもそも口座開設までたどり着ける人が限られています。
預金数億円以上からと閾値が非常に高いです。資産1億円でも足りないのです。
日本の富裕層は野村総研の分類を見てみると、1億円以上の富裕層は149万世帯しかいません。
日本の総世帯数は5400万程度ですから、日本のトップ3%という水準です、更に2億円以上となるとハードルは高くなりUBSウェルスマネジメントですら口座開設できるのは1%未満でしょう。
しかも、基本的には富裕層は高齢者に偏在していますので基本的に現役世代でプライベートバンクの口座を開設するのは難しいです。
会社創業して成功した人がメインターゲットになってくるでしょう。
私含め、サラリーマンですと、大きくどこかで成長株などを当てない限りは難しい水準ですね。
さらに、口座開設できたとして海外の著名ヘッジファンドの最低出資金額は非常に高く数億円からとなりますので、全財産を突っ込むという形になります。
そもそも世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーターアソシエイツは75億ドル(約1兆円)の投資可能な資産を保有していることを条件としています。
基本的には機関投資家向けのサービスなのです。
直接ヘッジファンドに問い合わせて購入
プライベートバンク経由ではヘッジファンドにアクセスできないという方が殆どです。
また、ヘッジファンド型投信を購入するという選択肢も、実際にヘッジファンドに投資をする魅力に対して相当劣ってしまう現実があります。
宣伝はできない私募ファンドであるヘッジファンドですが、能動的に自分からアクセスを試みるという選択肢は残されています。
個人投資家からの資金を受け入れている実力のあるヘッジファンドへ問い合わせることで門戸を叩くことは可能なのです。
問い合わせを行い面談を行った上で出資という流れになります。
面談はまとまった資金があり、商品を理解してくれる投資家であることが前提条件になります。
ただ、海外の著名なヘッジファンドに比べると閾値は低く設定されています。
筆者が投資を行っているMLパートナーズでは最低出資金額を1000万円としています。
BMキャピタルの特徴については以下でまとめています。
まとめ
今回はヘッジファンドの購入方法について様々な方法を解説してみました。ポイントをまとめると以下となります。
ポイント
証券会社を通してヘッジファンド型の投資信託を購入
→ 似非ヘッジファンドへの投資となり期待できるリターンを得ることができない
プライベートバンク
→ 口座開設のハードルが高く、最低出資金も非常に高い
直接購入
→ 本物のヘッジファンドに直接アクセスし投資することができる
やはり、直接問い合わせるのが最短であり、情報もすぐに獲得ができます。